(石塚 徹 著・NPO法人 生物多様性研究所 あーすわーむ 協力/ほおずき書籍 ¥1,890)
野道から山道、稜線から沢筋へと、すみずみまで足を運び、自分の目と耳で確かめた生きものたちの“今”。先入観を取り払い、純粋な好奇心・探求心と疑問・発見の連鎖反応で出来上がった一冊です。
また、軽井沢の自然史・人類史をひもとくと、カミナリシギ、オカメドジョウ、アサマシジミ、アサマフウロなどが重要参考人として浮かび上がりました。噴火、飼馬、稲作奨励、減反、野焼き、リゾート開発……。2万年前、1200年前、そして1970年に、何があったのでしょうか。“森の町”の本当の自然遺産が田園地帯にあったとは!
さらに、景観の中にある生きものたちの“ニッチ”や、進化の法則まで、多くのカラー写真で紹介しました。別荘ライフへの提言や、里山ブームへの警鐘も。そしてもう一つの大事なメッセージは、「きれいなもの、かわいいものだけを見て、大事に思っていませんか?」。