(一財)自然公園財団発行の「國立公園」誌のNo.778(2019年11月号)に
掲載された記事(4p)です。
苗場・谷川・菅平・志賀高原・浅間山・草津白根など、
上州・信州・越後にかけての広い公園が、
2019年9月で満70歳を迎えました。
温泉地やウィンターリゾートのメッカなど、
早くから国民の保養地としての価値が認められていましたが、
これまであまり注目されていなかった部分を掘り下げてみました。
チシマザサなどの多い山岳で繁殖するクロジ
あーすわーむメンバーの筆者は、軽井沢から万座へ勤めていますが、
その途中、気候区が太平洋側から日本海側に入れ替わります。
一方で、水系は逆方向に入れ替わるります。
そんなことや、万座で発掘した、お宝ともいえる生物群集。
氷河期の異存種といわれるメススジゲンゴロウ
現在の軽井沢では、国立公園内の森林より、
国立公園外の二次草原こそが、生物多様性のホットスポットです。
わずか数十年で、国立公園の内外で希少価値が逆転した現象や、
あーすわーむの仕事である、外来種の問題などにもふれています。
クロサンショウウオの卵塊
また、2018年5月に開館したビジターセンター
「万座しぜん情報館」での、展示やイベントを紹介しています。
さらに、国立公園の自然の豊かさばかり強調するあまり、
身近な場所にある二次自然を「見る価値のないもの」と
誤解されること勿れ、というメッセージを
教育的期待として込めました。
【関連する記事】